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バルトレックスとゾビラックスに効果の違いはある?

2019年11月06日
ウィルス

バルトレックスとゾビラックスは、ともにヘルペスウイルスによる感染症の治療に有効な第二世代の抗ウイルス薬であり、副作用の発症リスクと頻度が非常に低く安全性が高いことから多くの医療機関で処方されている治療薬です。

ゾビラックスは、DNAポリメラーゼ阻害薬のアシクロビルを主成分とする抗ウイルス薬であり、バルトレックスはアシクロビルを改良したプロドラッグのバラシクロビルを主成分としていることから、ヘルペスウイルスに対する作用機序に大きな相違点がない抗ウイルス薬です。

抗ヘルペスウイルス薬には、第二世代と呼ばれるバルトレックスはやゾビラックスに加え、ペンシクロビルやペンシクロビルを改良したプロドラッグのファムシクロビルを主成分とするファムビルなどの第一世代が存在します。抗ヘルペスウイルス薬は、他の薬剤に比べて薬物が全身に循環する割合を表す生物学的利用能が低く、吸収率が悪い特徴があり、第一世代のペンシクロビルは生物学的利用能がわずか1.5%と非常に低く、現在では性器ヘルペス再発治療などに内服薬に用いられることはなく、軟膏などの外用薬に使用されています。

ファムビルは、ペンシクロビルの分子構造に炭素と水素の化合物メチル基を付加したプロドラッグであり、ファムシクロビルを主成分にすることで生物学的利用能が75%?77%まで上昇し、吸収率が向上しましたが、副作用の発症リスクや頻度が第二世代と比較して高く、バルトレックスやゾビラックスが第一選択薬となっています。

ゾビラックスとバルトレックスは、同じ作用機序を持つDNAポリメラーゼ阻害薬ですが、吸収率が大きく異なります。バルトレックスは、アシクロビルに必須アミノ酸のバリンを付加したバラシクロビルを主成分にすることで下部消化器官での吸収率及び生物学的利用能を15%前後から55%まで飛躍的に向上させるだけでなく、感染細胞の細胞膜の透過性と患部組織全体への拡散率を表す血漿タンパク結合率の平均値を向上させた少量の医薬成分で充分な医薬効果を発揮できる抗ウイルス薬です。そのため、バルトレックスは1日5回程度の服用回数を必要とするゾビラックスと比較して1日の服用回数が2回と非常に少なく、飲み忘れがなく継続服用がしやすいので耐性ウイルスの発現も抑制できます。また、バルトレックスは吸収率持続率が高く休眠状態のヘルペスウイルスに有効とされ、性器ヘルペス再発抑制治療に用いられています。